可知 豊:サラリーマンでありながら、ときどきコンピュータ技術の便利なとこを 普通の人のために解説する記事を書いたりしています。 OpenOffice.org関係にも積極関与中。詳細...■
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Wed, 23 May 2007
OpenOffice.orgは、Poor-man’s ODF Editor
Posted at 19:02 in デスクトップ::opendocumentODFについてMicrosoftが起こした2つの動きについて考えてみたい。ひとつは、Microsoft OfficeがODFのANSI標準化を指示するというもの。もうひとつは、Microsoft Officeが中国のUOF用コンバータを提供するというもの。さて、このニュースの意味は・・・
Microsoftは、オフィススイートフォーマットの標準案としてOpenXMLを提案しているが、すでにISO標準としてODFが採用されており、苦戦していると伝えられている。一番の理由は、もうODFが標準になっているから良いじゃないか、というもの。だから、Microsoftは、OpenXMLとODFの住み分けを説明する必要がある。前者のニュースは、そのためのアクションの一部だと思う。ODFを指示して、OpenXMLの標準化を引っ込めるということではないだろう。
もうひとつのニュースは、OpenXMLの相互運用力を高めるものだ。複数のファイルフォーマットが乱立して、それが相互に変換可能なとき、もっとも普及するフォーマットは何だろう。やはり、多くのフォーマットと相互変換可能なフォーマットではないだろうか。いわば、ファイルフォーマットのハブになる存在だ。
ファイルをサーバーで保存するとき、どのようにフォーマットで保管するか。これは結構重要な問題だ。オリジナルの形式のまま保存して、取り出すときに必要なフォーマットに変換するというのが一つ。特定のフォーマットに統一しておいて、そこから変換するというのが、もう一つ。前者は、1回の変換で済むけれど、フォーマットの種類が増えれば変換フィルタの数が膨大になる。後者は、2回変換することになるけれど、変換フィルタの数は種類の数だけにできる。また実際には、作成者はハブになるフォーマットに合わせていく傾向が強まる(そうすれば、変換にまつわる問題がない)。Microsoftのアプローチは、後者を目指すものだろう。
さて、OpenDocumentは、OpenOffice.orgのファイルフォーマットとしてスタートしている。、今でもOpenDocumentとOpenOffice.orgプロジェクトは密接な関係がある。だけど、この二つは独立した組織になっている。OpenOffice.orgだけでOpenDocumentをコントロールすることはできない。
OpenDocumentが注目を集めても、OpenOffice.orgの相対的な重要性は高まるとは限らない。OpenDocumentが普及してもOpenOffice.orgが普及するとは限らない。OpenDocumentを使いたいなら、Microsoft Officeでもロータスノーツでも一太郎でも、そのほかモロモロ好みのツールを使えばいい。
数年前、PaintShopProという低価格グラフィックツールの解説書を書いていたころ、開発元の偉い人と話をする機会があった。曰く「アメリカでPaintShopProは、Poor-man's Photoshopと思われている」。お金がそこそこある人は、フォトショップを使うという意味だ。
OpenOffice.orgのメリットは、無料というのが一番だし、操作性が悪い・ユーザーサポートが弱いといったデメリットは解消に時間がかかりそう。現状のままで、OpenOffice.orgを実際に使う人は、ODFを扱う必要があるけれど、お金がないから使うということになるだろう。というのが私の予測。それは現場に、ものすごくストレスになると思うのサ。
それでも構わないと思うけれど、そういうところはビジネスにはなりにくい。フィードバックもかかりにくいよネ。
Copyright 2005-2007 Yutaka Kachi
