Re:ソフトウェアライセンスの基礎知識 in kozawa のたまに気になること

Bathroom reading
Photographer JBrd

kozawa のたまに気になること」において、拙著「ソフトウェアライセンスの基礎知識」についての紹介+コメントして頂きました。また、誤記などについて直接の指摘も頂いています。ありがとうございます。適宜、正誤表へ反映しております。この本を書く上で、工夫した点や悩んだ点についても、的確に指摘を頂いています。流石です。

論文のような正確性と一般向けの解説書の分かりやすさを両立させるのは、非常に悩ましいところです(それを何とかするのがプロと言うものですが)。

この本でに、できる限り正確に書くよう努力していますが、オープンソースにコミットしていない人を対象として一般向けの解説書であるため、分かりやすさを優先して記述しています。その結果、専門的(法律的 or ソフトウェアエンジニアリング的 or
オープンソースコミュニティの各派閥的)な正確性や歴史的な経緯が犠牲になっている部分が出てきているかも知れません。詳しい人ほど、歯がゆい表現になっているかも知れません。まあ、分かりやすさを優先したからと言って、間違っているのは論外ですので、それはサポートページを中心に発信していくつもりです。

>>ちゃんと自腹を切って弁護士のレビューを受けてこういった本を出すのが筋ではないのではないかと思う。

私もぜひ一度ちゃんとやってみたい。せめて値段くらい聞いてみたいところです。契約関係については、以前に行政書士の川口弘行さんにレクチャー(その1その2)して頂きました。そのときの見聞は最大限に盛り込んだつもりです。約款あたりは大いに参考になりました(もちろん、文責は私にあります)。

一方で弁護士レビューについては、2つの課題があります。ひとつは報酬。私の原稿料くらい吹き飛んでしまうのではないかという点orz。もうひとつは、正確な記述をどこまで徹底するのか、それで対象となる読者に分かりやすい本になるのか、という点です。担当編集者曰く、以前に雑誌用に記事を書いてもらったときは校正させてもらえなかった、とか。それだけ職業柄、厳密な表現を要求されるということなのでしょう。岡村先生の講演などを聞いたときにも、そのあたりを感じました。今回も、そのあたりを鑑みて、編集者さんと相談の上、こんな形になりましたが、まあそれだけチャレンジング(無謀)な本と言えなくもないのかも。この本を読んでから、そういう専門家の話を聞くと、とても理解しやすくなるはずです(宣伝)。

とはいえ、今からでも構わないので、専門家のコメントを頂ければ大変に助かります。弁護士とかでなくても、オープンソースに大いにコミットしている企業の法務部門の方とか。もちろん、専門家でない人のご意見も大歓迎です。