投稿者「Yutaka Kachi」のアーカイブ

地味ながら、Ruby on Railsのライセンスをチェックしてみた

train

Webサービスの開発で高い生産性を発揮するという「Ruby on Rails」。このRailsで作成したWebサービスは、どのようなライセンスになるか知っていますか?

それを理解するには、Railsが、どのようなライセンスで配布されているのか、確認する必要があります。

そこで、前回の「jQueryのライセンス解説」に続いて、Ruby on Railsのライセンスについて調べてみました。と言っても、最初からMITライセンスだけが適用されていて、まったく変化していませんでしたが、意外な事実を知ることができました。

MITライセンスについては、「自作ソースコードに、MITライセンスを適用する3つのやり方」でも説明しています。

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みんな大好きjQueryのライセンスを地道にチェックしてみた

Finger face with a question

ご存知、Webブラウザ用の軽量なJavaScriptライブラリ「jQuery」(ジェイクエリー)。これを使うと、ウェブブラウザ用のJavaScriptコードをより容易に記述できるようになります。

このjQuery、オープンソースソフトウェア(OSS)として提供されていますが、ライセンスを確認したことがありますか?そして、それをどんなふうに確認しましたか?

先日、「自作ソースコードに、MITライセンスを適用する3つのやり方」という記事を書いたところ、けっこう多くの人に読んで頂けました。ライセンスの適用方法が、よく分からないという人が、まだまだいるってことだと思いますが、これって、そもそもOSSのライセンスがどのように適用されているか、きちんと実例を見ていない可能性が高いんじゃないかと考えました。そこで、今回は、jQueryを題材にライセンスの確認方法を解説します。

手間のかからない方法からはじめて、徐々にややこしい方法を紹介していきます。

どんなふうにチェックするのか、実際にやってみれば、OSSを使うときにも、気楽にチェックするようになりますし、自作OSSにライセンスを適用するときにも役に立つでしょう。
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GNUプロジェクト30周年と、「自由2.0」PDF版

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The GNU 30th banner CC-BY-SA 2.0. © 2013 Free Software Foundation.

GNUプロジェクトが、9月23日に30周年を迎えました。

関係各方面では、記念イベントが開催されたり、まとめ記事が公開されたり、いろいろしています(当サイトは、相当出遅れていますが)。

なにはともあれ、この活動を継続してきたrmsことリチャード・ストールマンに敬意を表するとともに、その影響力の大きさをかみしめつつ、関連情報を整理しておきます。あと、「自由としてのフリー(2.0)」のPDF版とODT版を作成して配布中。

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CRIC第9回著作権・著作隣接権論文募集で、「OSSライセンスとは-著作権法を権原とした解釈」が入選

Four Prize Winners in Annual Beauty Show - Washington, D.C.

公益社団法人著作権情報センター(CRIC)というのがありまして、”次世代を担う著作権法制の研究者・実務者の研究を奨励し、著作権法制の適切な発展を期することを目的として”、2年ごとに著作権・著作隣接権論文を募集しています。その第9回の選考結果が発表されて、「OSSライセンスとは-著作権法を権原とした解釈」という論文が佳作入選しました。

書いたのは、NEC ソフトウェア技術統括本部 OSS推進センターの姉崎 章博さん。 @ITで「企業技術者のためのOSSライセンス入門」を掲載するほか、オープンソースカンファレンスなどで、OSSライセンスの解説セミナーを多数行うなど、OSSライセンスの理解と普及のために活躍してきた方です。

その論文要旨が、下記に公開されています。

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自作ソースコードに、MITライセンスを適用する3つのやり方

MIT -1

自分の作ったソフトウェアをオープンソースとして公開する。まだまだ敷居が高いようです。人気のソースコード共有サービスGithubも、無償で使う場合にはソースコードをオープンソースにする必要があるのですが、「GitHub 上で公開されているソースコードの半分はライセンス的に問題あり」という話もあるくらいです。

では、なぜオープンソースライセンスが、なかなか適用されないのでしょうか。

その理由としては、

  1. オープンソースにしたくない
  2. オープンソースライセンスの適用方法が分からない

といったことが考えられますが、前者は、Githubの利用条件に合わないので、そもそも無理があります。

さて、後者の「ライセンスの適用方法が分からない」ですが、前回、Githubのライセンス解説サイトを取り上げた時も、「ライセンスが分からない、めんどう」といったコメントが、いくつか見受けられました。ですから、ライセンス適用の方法が分からないという人は、けっこういるのではないかと思います。

実はコレ、それほどむずかしくありません。とくに、ライセンス文が短いMITライセンスは、その条件も適用方法も簡単です。

そこで、本記事では、MITライセンスの適用方法をいくつかのケースに分けて説明します。

もちろん、ライセンス適用については、いろいろなスタイルがありますし、この方法だけが正解ではありませんが、とりあえずの参考になると思います。お気づきの点があれば、アドバイスを頂ければ、大変助かります。

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Githubによる、オープンソースライセンスの選び方

hub on wheels start

「オープンソースライセンスは、分かりにくい。」
まだまだ、このように感じているソフトウェア開発者が多いようです。
たしかに、オープンソースライセンスをお手軽に解説した記事は、かなり人気があります。

ソースコード共有サービスとして人気のGithubの利用者にとっても、これは例外ではないようです。

Githubでは、オープンソースプロジェクトには、無償でレポジトリを提供していますが、「GitHub 上で公開されているソースコードの半分はライセンス的に問題あり」と指摘されていました。公開リポジトリの多くに、ライセンス文が設定されていなかったのです。ライセンスが設定されていないソースコードは、著作権者の明示的な許可が得られていないので、自由に複製・配布・改変できません。

そこで、ここでは、2013年7月にGithubが設置したライセンス選択サイト「Choosing an OSS license doesn’t need to be scary」(OSSのライセンス選択は、怖くない。以下、同サイト)について解説します。

Githubは使ってないけど、オープンソースライセンスの概略を知りたい人にも、役立つかも知れません。

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電子書籍「知る、読む、使う! オープンソースライセンス」が、クリエイティブ・コモンズになりました

Happy New Year 2012

達人出版会より出している電子書籍「知る、読む、使う! オープンソースライセンス」をアップデートし、利用条件をクリエイティブ・コモンズ(CC BY 2.1 JP、2013-08-21 Ver1.1.0以降)としました。

今回のアップデートでは、まぎらわしい表現や誤字脱字を修正するとともに、オープンソースライセンスに関する解説を追加しています。達人出版会から有償でダウンロードできますが、そのあとは利用条件に従って自由に活用して頂ければと思います。

まだよく分かっていない人に「オススメの1冊」として渡して頂くというのは如何でしょう。
これを機会に、さらに多くの方々に本書を読んでいただければ幸いです。

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近日、アップデートします。「知る、読む、使う! オープンソースライセンス」

An update / upgrade is available for your [linux / windows / mac] computer...via stickycomics.com @stickycomics

拙著「知る、読む、使う! オープンソースライセンス」のアップデートを近日予定しています。

誤記・誤植の修正や、内容の一部追加を行います。

あと、大きな変更もするつもり。

とはいえ、今すぐ買っても、いつでも最新版をダウンロードできますので、

ためらわずに、買ってしまってください!


定番オンラインソフトのオープンソース化 - バイナリエディターBinary Editor BZ

Binary Birthday

「Binary Editor BZ」は、あらゆるファイルを16進表記で表示・編集できる多機能バイナリエディタです。

Binary Editor BZは、シンプルなテキストエディタとして知られるVZ Editorの兵藤 嘉彦(c.mos)氏が開発していたが、そのソースコードの提供を受けたtamachan氏が改良版を修正BSDライセンスで公開した。

このような定番オンラインソフトのオープンソース化は、とてもうれしい。ユーザーとして、ソースコードが自由に利用できるようになって、開発プロジェクトが継続していくのは、とてもありがたい(関係者の皆さん、ありがとう)。開発者にとっても、継続的なサポートに対する負担が減って、現在興味を持っている事柄に取り組めれば良いですね。

こういうケースが増えてきたのも、以前に比べるとオープンソースが定着してきた証拠のひとつなのかな、と思ったり。


定番オンラインソフトのオープンソース化 - EmacsライクなWindows用テキストエディタxyzzy

Typewriter

xyzzyは、カスタマイズ可能で軽快なWindows用テキストエディタです(それ以外の機能もいろいろついています)。 亀井哲弥氏 よって開発されたEmacsライクなテキストエディタで、Common Lispにほぼ準拠した言語で拡張可能です。

知る人ぞ知るソフトウェアかも知れませんが、個人的にも愛用しています。