Oh! PaintShopPro

明るさ、コントラストの補正 〜レベル補正〜

デジカメで撮影した画像の明るさとコントラストを調節しましょう。
明るさ/コントラスト コマンドと調整レイヤーのレベル補正を使う二つの方法があります。


○明るさとコントラスト コマンドを使う

一番なじみやすく直感的なツールで調節してみましょう。
カラー → 調節 → 明るさ/コントラスト もしくは
レイヤー → 新しい調整レイヤー → 明るさ/コントラスト
で明るさ、コントラストが調節できます。


サンプルです。全体的に暗く、ヒストグラムを見ると明るいほうの階調が欠落していて、典型的な露出不足の写真です。
これを補正してみましょう。


これが明るさ/コントラストのダイアログボックスです。左のスライダーで明るさ、右のスライダーでコントラストを調節します。
露出不足で明るさが足りないので明るさを +20で調節してみましょう。

 
ハイライトに階調はでき、明るくなりましたが暗い部分のシャドウの階調が欠落してしまいました。
写真を見ても暗い部分が白く浮いています。これでは高画質の写真とはいえません。
HなホームページのHな画像によくありがちな感じの画像です。
実際そういうHな画像は暗い写真を明るさだけで調節しているので白く浮いているのです。

そこでコントラストと明るさを調節してヒストグラムが全体を覆うように調節しましょう。

 
明るさを 11、コントラストを 8にしてヒストグラムが全体を覆うように調節しました。
縮小表示では分かりにくいかもしれませんが、シャドウがしまってコントラストが高く、高画質な写真ができました。
 


 

○レベル補正

最も基本的な調節項目です。露出の失敗なども含め、基本的に撮ったままの写真は0〜255の明るさの階調を全て使い切っていない事が多く、それを 0〜255の全ての階調を使い切るように補正をするのがレベル補正の目的です。

ただ、写真によっては適正露出が必ずしもヒストグラムが全体に分布しているとは限りません。
       

入力レベルのシャドウ/中間調(ガンマ値)/ハイライトのそれぞれのつまみを調節して階調が飛ばないように最適なヒストグラム分布を作り出す事が出来ます。 

0〜255の全ての階調を使っていなくても自然で綺麗な写真になっているように見えると思います。しかし自然界の明るさのレンジというのはとても広く、パソコン(のディスプレー)・プリンターで表現できる0〜255の階調というのはとても狭いのです。ですから 0〜255をなるべく全て使い切った方がよりリアルで鮮やかな写真に仕上がります。
 
 

<注意>PaintShopPro6Jのレベル補正はヒストグラムがダイアログボックス内に表示されないため、
      カンで適当につまみを合わせ、OKをおして一度レベル補正を適用し、ヒストグラムを確認してから
      再度レイヤーのプロパティーでつまみを最適な位置に合わせ直す必要がありますので
      ご注意ください。


 

○調整レイヤーでのレベル補正の方法
  レイヤー → 新しい調整レイヤー → レベル でレベル補正ダイアログを表示します。 

 
        元画像。基本的に露出は適正だが、若干露出不足で明るい方のレンジを使い切っていません。         


調整レイヤーのレベル補正で入力レベルのハイライトのつまみを下げます。この場合255→235にしました。 

 
レンジを使いきり鮮やかでコントラストの高いリアルな写真になります。


       

露出オーバーの写真も同様に入力レベルの左のシャドウのつまみを上げてシャドウの部分を切り詰めます。 
   
暗い部分の階調を使い切っていない            レベル補正をし、全ての階調を使い切るように補正 



・入力レベルの中間のつまみは 中間調(もしくはガンマ値とも言う)のつまみです。 
カラーツールのガンマ補正と同様の効果を得る事が出来ますので、画像の明るさの補正に使います。 
右にスライドすると画像全体が暗く、左にスライドすると明るくなります。 

ハイライトとシャドウへの影響は最小限で階調を使い切ったまま明るさを補正できますので積極的に利用できます。


元画像 
       
   明るさを−76にした画像         レベル補正の中間調スライダを右へ移動した画像 

上図のように明るさ/コントラストで明るさを変更すると白い部分がグレーになってしまいますが、レベル補正の中間調スライダーで調節すると白い部分は白いままで明るさを変更できます。