PSP7Jでのフォトレタッチ part1自動調節機能

PSP7Jが発売されました。いくつもの新機能が追加されましたが、フォトレタッチ機能にも便利な機能が追加されました。フォトレタッチの基本は従来と変わりませんので、このホームページの実戦フォトレタッチ講座をご覧下さい。
ここでは、PSP7Jに追加された機能をうまく使って基本的なフォトレタッチを行います。従来よりはるかに手軽に仕上げることができるようになりました。


〇自動調節機能
PSP7Jには写真修正のための自動調節機能が追加されました。

・カラーバランスの自動調整
・コントラストの自動修正
・鮮やかさの自動修正

の3つです。この3つを上手に使うとフォトレタッチの作業が非常に簡単に行えます。

注意しなければいけないのは、この3つのコマンドを順番に実行したからといって綺麗な写真に仕上がるわけではないということです。フォトレタッチの基本のところで触れていますが、自動調整といってもヒストグラムを見ながら必要な補正をする必要があるということを忘れないで下さい。

〇カラーバランスの自動調節
これは自動的にカラーバランスの調節を行うコマンドですが、デジカメと非常に親和性の高い操作性となっています。カラーバランスの自動調整のダイアログボックス

基本的にはつまみを左右にスライドして色温度(白の色合い)を変更するだけです。6500K(ケルビンと読む)が昼の日光の色で、それより数字を大きくすると寒色系に、小さくすると暖色系に色合いがシフトします。大雑把なカラーバランスの変更しか出来ませんが、デジカメのオートホワイトバランスが誤動作して色合いがおかしくなったときには威力を発揮しそうです。
「色の傾向を取り除く」にチェックを入れると、写真の光源の色を無視してカラーバランスの補正を行うため、極端な色かぶり(電球等の下で撮った写真など)を補正する場合に使うといいでしょう。記憶色ではなく正確な色が再現できるかもしれません。


〇コントラストの自動修正
これはコントラストを自動修正するコマンドで、レベル補正とトーンカーブ補正を同時に行うことにより、自動的に最適なコントラストに写真を修整します。
コントラストの自動修正のダイアログボックス

自分できちんと補正した方がもちろん最適な補正が施せますが、この自動修正も捨てたものではなく、パラメーターをいじることによって最適に、しかもデータの損失(階調、ディテールの損失)を少なく補正してくれます。

レベル補正は自動的にしてくれますが、その他の部分はパラメータによって調節できます。
パラメーターのいじり方ですが、
「バイアス」はガンマ値のことです。「明るく」にするとガンマ値が大きくなって画像は明るく、「暗く」はその逆です。中間調の明るさの調節をここで行います。
「強さ」は標準のままで基本的にはOKです。
「表示」でトーンカーブを変更します。「フラット」ならば逆S字カーブでコントラストが低めになります。「ボールド」ならS字カーブでコントラストは強めになります。「ナチュラル」はその中間で一番自然に仕上がります。

非常に使いやすく、簡単にコントラストの調節が可能です。


〇鮮やかさの自動修正
鮮やかさを自動修正するコマンドです。しかしせっかく鮮やかに撮れた写真の彩度を落としてしまうため、鮮やかさに欠ける画像にのみ使いましょう。彩度の調節は非常にデリケートですぐ色飽和してポスタリゼーションが発生してしまうため写真の鮮やかさを増す場合は積極的にこのコマンドを使いましょう。
この自動修正ではポスタリゼーションが発生しにくくなっています。

鮮やかさの自動修正のダイアログボックス

注意点) 彩度が低いと思う場合、このフィルターをかける前にカラーバランスを調節してみましょう。カラーバランスがずれていると彩度が低くなるばかりでなく、彩度を高くした場合に、変な色が浮き出てきます。