カラーバランスの補正


室内の蛍光灯下で撮影したり、特殊な光源下で撮影した場合など、色被りを起こしたり、色が変に偏ったりすることがあります。
正確な色の表現は綺麗な写真の基本ですが、正確ではなくても見栄えのためにイメージどおりの色に補正するのもカラーバランス補正の大事な機能です。カラーバランスを補正する方法はたくさんありますので、好きな方法で補正してください。

 
○調整レイヤーのカラーバランスでの補正

室内で撮影した写真や、特殊な光源下で撮影した場合などに起こる色かぶり。また、意図していた色合いで写真が撮れなかった場合などにRGBバランスを補正します。それ以外では補正しません。また、その時の撮影状況を反映させるために敢えて色かぶりを補正しないというのも1つの表現方法ですので最適な補正を施してください。 

レイヤー → 新しい調整レイヤー → カラーバランス 

これでカラーバランスダイアログが表示されます。 
このダイアログでは 赤 ←→ シアン(薄水色) 、 緑 ←→ マゼンタ(赤紫) 、 青 ←→ イエロー  
というように、それぞれの補色に色合いをシフトする事が出来ます。 
また、シャドウ部分、中間調、ハイライト部分と別々にカラーバランスが調節できるので、「明るい部分が青被りしていて直したいけど、暗い部分はもう少し青色っぽくしたい」など、高度な色合いの調節が可能です。 


これが元画像ですが、一番明るい白の部分をスポイトツール)で見てみると、R:233、G:246、B:250と若干赤が少ないようです。また、ぶちの黒と白の境界が青っぽいのも気になります。この部分は明度160程度で、だいたい中間調の部分です。 

そこで、カラーバランスの調整レイヤーで ハイライト部分にチェックを入れてハイライト部分を 赤のつまみを15(赤側に15)、緑のつまみを5(緑側に5)にしてハイライト部分の色かぶりを補正します。そして中間調の部分にチェックを入れ 中間調を 赤のつまみを20(赤側に20)、緑のつまみを5(緑側に5)、青のつまみを−5(黄色側に5)にしてOKをクリックします。 


これで色かぶりが補正されて最適な色合いになりました。 
スポイトツールで画像の情報を見て最適な補正を施すのがポイントです。


 
○調整レイヤーのトーンカーブでのカラーバランスの補正

 
上の画像と同じ元画像です。ヒストグラムを見ても分かるように、露出不足でハイライト部分が青被りしています。
また、ハイライトだけを直しても、ぶちの境界線の明度170前後の青被りは直りません。
これをトーンカーブで補正してみましょう。レイヤー → 新しい調整レイヤー → カーブでトーンカーブダイアログを出します。
 



RGBチャネル
ハイライト部分をレベル補正で詰めるために左上のポイントを左にずらす。これでハイライトまでヒストグラムがつまり全体を覆うようになる。レベル補正と同様の効果。

Rチャネル
ヒストグラムのハイライト部分を見ると分かるように青チャネルと赤チャネルがずれている。これを補正して赤チャネルも右まで詰まるようにハイライト部分を持ち上げる。

Gチャネル
緑チャネルのハイライト部分もほんの少し(2ほど)、持ち上げて青チャネルとあうようにする。

Bチャネル
R,Gチャネルを補正してハイライト部分の色被りは補正されたが、明度170付近(白と黒のぶちの境界線あたり)で、青が強いので、いじりたくない冥土128、192にポイントを置いて固定して、170を少し下げる。

 
補正後の写真。ヒストグラムが右までつまり全体に明るく、コントラストの高い写真になりました。
また色被りも補正でき、全体にすっきりと鮮やかな写真になりました。