Inno-setup

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Windowsアプリケーション用にインストールプログラムを作成するツール。非常に強力で、細かなところまで制御できる。以前に触ったときは、細かすぎて（笑）。手軽に作るには、Inno-setup用の自動作成ツールをさらに使ったウィザード形式ツールもあったはず。

2011-04-18 ver 5.4.2をベースに記述しています。

ダウンロードとインストール †

まず、以下からダウンロード

• Inno Setup Downloads
• ダウンロードしたファイルをインストールすると、日本語版のインストーラを作れます(インストール時に、"Japanese"を選ぶ)。
• ただし、ツール自体は英語メニューのまま。

簡単な使い方 †

メニューは英語だけど、そのまま日本語のインストールウィザードも作れました。

1. Inno Setupを起動したら、Welcome画面で「Create a New Script file using the Script Wizard」(上から2番目)を選択
2. ウィザードが表示されたら、その指示に従っていく
3. 途中で「Setup Languages」(言語)が選べるので、"English"のチェックを外し、"Japanese"を選ぶ
4. また、指示に従っていく。
5. ウィザードが完了したら、スクリプトの準備完了。
6. "Compile"すると、インストーラ(setup.exe)が作成される。

スクリプトファイルの保存先

C:\Program Files\Inno Setup 5\Examples

作成されたインストーラの保存先

C:\Program Files\Inno Setup 5\Examples\Output

このsetup.exeをダブルクリックすると、MyProg.exeというプログラムがインストールされます。削除(アンインストール)は、コントロールパネルからできます。

基本的な使い方 †

先ほどの簡単な使い方で、どんなことが起きているか、すこし解説します。

まず、インストーラ(インストールプログラム)のおさらい。何か手元に自作プログラムと関連ファイルが複数あって、そこからインストールプログラムファイルを１個だけ作って配布する。インストールプログラムを入手した人は、それをダブルクリックすると、所定の位置に自作プログラムと関連ファイル(必要ならレジストリとか)が配置される。

Inno Setupは、このインストーラ(インストールプログラム)を作るツールです。

インストールの作成手順 †

インストーラの作成は、次の手順で行います。

1. 必要なファイルを用意する
2. ウィザードで、インストールに関する情報を設定する。すると、インストール用スクリプトが用意される
3. 必要に応じて、インストール用スクリプトを書き換える
4. インストール用スクリプトを変換(コンパイル：compile または、ビルド：build)する
5. こうしてできたexeファイルを配布する

最初に用意するもの †

自作プログラムと関連ファイルが必要です。レジストリの設定値なども整理しておきましょう。 サンプルでは、Inno Setupに付属の次のプログラムをインストールできるようにしています。

C:\Program Files\Inno Setup 5\Examples\MyProg.exe

ウィザードで、インストール情報を設定 †

サンプルプログラムでは、次のようになっていました。これをウィザードで順番に指定していきます。

1. Application Infomation(アプリケーション情報)
   • Application name(アプリケーションの名前)：My Program
   • Application version(バージョン)：1.5
   • Application Publisher(配布する人)：My Company, Inc.
   • Application Website：サポートサイトのURL
2. Application Folder(アプリケーションのインストール先)
   • Application destination base Folder(インストールの基準フォルダ)：Programfile folder(C:\Program Filesのこと)
   • Application folder name(インストール先のフォルダ名)：My Program
3. Application File(インストールする自作ファイル)
   • Application main executable file(自作プログラムのメイン実行ファイル)：C:\Program Files\Inno Setup 5\Examples\MyProg.exe
4. Application Icon
   • Application Start menu folder(アプリケーションのスタートメニュー登録先)
5. Application Docmentation(自作プログラムのドキュメント)
   • License file(利用許諾ファイル)
   • Information file before install(インストール前に表示する情報)
   • Information file after install(インストール後に表示する情報)
6. Setup Language（セットアップ時の言語）
   • English(英語)ではなく、Japanese(日本語)を選ぶ
7. Compiler Setting(変換時の設定)
   • Custom Compiler output folder(変換時の出力先)
   • Custom output base filename(変換時のファイル名)：setup.exe
   • Custom setup icon file(アイコンファイル名の指定)
   • Setup password(インストール時のパスワード指定)

インストール用スクリプト †

こんなふうになっています。ウィザードでの設定値と見比べてみてください。

test1.iss

インストール用スクリプトの保存 †

インストール用スクリプトが準備できたら、これを保存します。 スクリプトファイルは、*.issというファイル名で保存されます。

インストール用スクリプトのテスト †

テストするには、ツールバーの「Run」ボタンをクリック(または、メニューから「Run - Run」を選択)。これで、スクリプトのエラーチェックと、インストールウィザードの動作確認ができます。

インストール用スクリプトを変換(コンパイル：compile) †

変換するには、メニューから「Build - Compile」を選択します。これで、インストーラのexeファイルができます。

exeファイルの配布 †

スクリプトに従って作成されたexeファイル(実行形式ファイル)は、指定したフォルダ(C:\Program Files\Inno Setup 5\Examples\Output)に、保存されています。設定を変えてなければ、setup.exeとなっているので、動作確認を兼ねて、このファイルをダブルクリックしてみましょう。

スクリプトの詳細 †

こちらを参照ください。

• Inno Setup 日本語 デベロッパーズガイド

参考リンク †

• 窓の杜 - Inno Setup
• Inno Setup 日本語 デベロッパーズガイド
• Geekなぺーじ : Innosetupを使ってインストーラを作る
• MASATOの開発日記: Inno Setupの使用例(1/3)
• Inno Setup 公式サイト（英語）