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なでしこ学園メーカー †
- 【ソフト名】 なでしこ学園メーカー
- 【 転載 】 誰でも自由に実行・複製・配布・改変できます。動作保証はありません。
- 【なでしこのバージョン】 ver.1.5322以降
- 【 実行 の 注意点 】 ダウンロードファイルを解凍後に「学園メーカー.exe」をダブルクリックします。ソースコードの実行には、日本語プログラミング言語「なでしこ」が必要です(http://nadesi.com/ )
本プログラムは、かの有名な脳内メーカー(http://maker.usoko.net/nounai/ )の真似っ子プログラムです。数年前に流行ってから、似たようなソフトやWebサービスが数々あるのに、今更ながら作ってみました。とはいえ、完全に真似しても面白くないので、次のような特長を持っています。
- 脳内ではなく、学校を生成
- 日本語プログラミング言語「なでしこ」により実装
- 元になるプログラムを完全公開。自由に複製・配布・改変できます。
ぜひ、このプログラムを元にして、オリジナルプログラムを作ってみてください。ご意見・ご質問などございましたら、ブログのコチラの記事にコメントしてください。
プログラムをダウンロード †
学園メーカー 20091008版 (実行形式ファイル＋ソースコード)
更新履歴 †
なでしこ学園メーカーは、発展途上のソフトウェアです。 細かな調整も含めて、日々アップデートしています。 解説文についても、より分かりやすくなるよう更新しています。 ぜひ、最新版のプログラム＆解説文をご利用ください。
- 20091008 解説文に合わせて、アルゴリズムを少し調整
- 20091001a各種パラメータ・画像を調整
- 20090930 正規化処理を追加
- 20090929 実行形式ファイルを同梱
- 20090928 新規公開
Webアプリ版 †
解説：日本語プログラミング言語「なでしこ」による、脳内メーカーのクローンの作り方 †
学園メーカーは、入力した文字から学校を自動生成するプログラムです。こんな感じで、あなた好みの学園を生成してくれます。といっても、見てのとおり、数年前に流行った脳内メーカーと基本原理は同じだと思います。
オリジナルの脳内メーカーはブラウザや携帯電話から利用できるWebアプリでしたが、本プログラムは今のところ、Windowsパソコンで動作するデスクトップアプリケーションになっています。学生さんが文化祭などで利用するといった活用が考えられるでしょう。
こんなプログラムを、日本語プログラム言語「なでしこ」(http://nadesi.com/ )で作りました。今回は、拙いながら、プログラムの設計図となるソースコードを公開しています。ソースコードは、約260行(コメント、設定値、デザインエディタで自動生成したコードを含む)。これを自由に改造して構いませんので、ぜひ自分のオリジナルメーカーを作ってみてください。
脳内メーカーの動作原理を考察する †
では、このプログラムはどんな原理で動いているのでしょうか。まずは、脳内メーカーの動作を調べてみましょう。ご存じのとおり「脳内メーカー」は、入力した文字に合わせて、脳内を表す画像を表示するプログラムです。脳内には、その人の感情を表すらしい文字が表示されます。たとえば、「なでしこ」と入力すると、次のように表示されます。
脳内メーカーの動作を整理すると、次のようになると思います。
- 特定の文字(テキストとか文字列)を入力したら、一定の画像パターンを表示
- 同じ文字を入れたら、同じ画像を表示。ランダムに表示するわけではない
- どんな文字を入力しても、それなりに画像パターンを表示する
- 名前とか入れると、何故か当たっているように見える
特に不思議なのは4番目の項目ですネ。なんとなーく思い当たるフシがする結果が出てきます。あるいは、はずれている場合でも、脳の奥底に埋もれていた意外な面を発見したように感じます。あなたも自分や友達の名前を入れて試してみてください。どうでしょう、当たっていると感じますか。
さて、脳内メーカーは、この当たっている感じを、どのように実現しているのでしょう。もしかすると、入力した文字から高度な姓名判断などを行っているのでしょうか？
私は次のような仮説を持っています。まず、脳内メーカーなどが表示しているのは、まったくデタラメなパターンです。同じ文字が入力されたら、同じパターンを表示しているだけなのです。しかし、人間というのは、高度なパターン認識能力を持っており、それが自動的に働いてしまうため、テキトーに表示された無意味なパターンであっても、自分なりに面白い何らかの物語を意識せずに読みとって、「あるある！」と感じてしまう、というものです。
インターネットで公開されている百科事典Wikipediaでは、「バーナム効果」という項目で、次のような心理学の実験を紹介しています。
1948年、フォアは学生たちに性格について心理検査を実施し、その検査の結果に基づく分析と称して下記の文を与えた。
『あなたは他人から好かれたい、賞賛してほしいと思っており、それにかかわらず自己を批判する傾向にあります。また、あなたは弱みを持っているときでも、それを普段は克服することができます。あなたは使われず生かしきれていない才能をかなり持っています。外見的には規律正しく自制的ですが、内心ではくよくよしたり不安になる傾向があります。正しい判断や正しい行動をしたのかどうか真剣な疑問を持つときがあります。あなたはある程度の変化や多様性を好み、制約や限界に直面したときには不満を抱きます。そのうえ、あなたは独自の考えを持っていることを誇りに思い、十分な根拠もない他人の意見を聞き入れることはありません。しかし、あなたは他人に自分のことをさらけ出しすぎるのも賢明でないことにも気付いています。あなたは外向的・社交的で愛想がよいときもありますが、その一方で内向的で用心深く遠慮がちなときもあります。あなたの願望にはやや非現実的な傾向のものもあります。』
フォアはこの文章を星占いの文章を組み合わせて作文したのであった。フォアは学生たちに分析がどれだけ自分にあてはまっているかを0(まったく異なる)から5(非常に正確)の段階でそれぞれに評価させた。このときの平均点は4.26であった。その後、フォアはどの学生にも上記のようなまったく同じ分析を与えていたと種明かしをした。
バーナム効果/提供-フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
フォアの実験では、「自分に当てはまっているか」を高く評価するという結果がでています。自分に当てはまっていると感じるということは、示された文が自分のことを説明している、と読みとってしまったってことですよね。このような効果を人間の心から引き出せることから、脳内メーカーなどにおいても、特に姓名判断などしなくても、それなりにテキトーな結果を出せば、利用者の側でそこから自分自身にあった物語を読みとり、勝手に盛り上がってくれるということだと思います。
ただし、「それなりにテキトー」というところが重要で、いかにも最もらしく見えるように演出することが欠かせないのでしょう。その点、脳内メーカーは題材の選び方といい、一目で伝わる表現といい、素晴らしいと思います。「もっともらしさ」については、コチラの記事が参考になります。
こういう効果を知っていると、インチキ占いや怪しげな商品販売やセミナーに引っかかりにくくなるという利点もあるかも。あるいは、脳内メーカーが高度な姓名判断で動いているはず、なんて考えるような人は、いろんなモノを売りつけられやすかったりするかな(ちなみに、すべての占いがバーナム効果だと主張しているわけではありません)。あと脳内メーカーが、本当は高度な姓名判断機能を備えている可能性も捨てきれません・・・
学園メーカーの構成 †
さて、4番目の項目は特に実現しなくても、1から3番目までの項目を実現すれば良いことになりました(笑)。学園メーカーでは、次の手順で文字を合成した画像を生成しています。
- 入力した文字を何らかの数値に変換する
- 変換した数値を、0〜99999999というように一定の範囲に変換する(正規化)
- 変換した数値から、表示する文字と配置パターンを決定
- 画像を合成
という具合です。
「入力した文字を何らかの数値に変換」では、文字コードを元にして、数値を作っています。コンピュータ内部では、文字ひとつひとつに数値が割り当てられています(文字コードと呼びます)。たとえば、「なでしこ」という文字の場合、ひとつひとつの文字は、次のような数値を持っています。
な：33480 で：33470 し：33461 こ：33457
そこで、入力された文字を数値として読み出してやります。これには、「なでしこ」の文字列基本命令である「ASC」命令を使います。そして、1文字目はそのまま、2文字目は10倍してから、3文字目は100倍してから、合計していきます。つまり、
な：33480 * 10 で：33470 * 100 し：33461 * 1000 こ：33457 * 10000 ------------------------------ 合計:37171350
という具合になります。
変換した数値を一定の範囲に押さえるためには、最初の数値を適当な数値でわり算して、その余りを求めます。たとえば、
7を3で割ると、2あまり1 8を3で割ると、2あまり2 9を3で割ると、3あまり0 10を3で割ると、3あまり1
というように、どんな数値でも3で割ると、あまりは「0」か「1」か「2」のいずれかになってしまいます。つまり、3で割った余りを求めることで、「0〜2」という一定範囲の数値に変換できるのです。余りを求めるには、「なでしこ」の演算命令である「剰余」命令を使います。
割る数には、大きめの素数(505823)を使っています。こうすることで余りとなる数値が予測しにくくなると考えたからです(たぶん)。
(ちなみに、なでしこ以外のプログラミング言語で作る場合、ここまでの手順はハッシュ値の計算や、MD5関数なので一発で実現できるのではないでしょうか）。
さて、次にこの数値を元にして、学校内に表示する文字とその配置パターンを選択します。ここまでで、一定範囲の数値が得られていますから、これを分解して1番目に表示する文字、2番目に表示する文字、3番目に表示する文字、配置パターンというよう選んでいきます。
文字は、あらかじめ画像として作成してあるので、あとはこれを合成するだけ。
実際の処理では、もう少し細かい処理を行っていますが、それはプログラムの元ネタであるソースコードを読んでみてください。
では、皆さんのオリジナルプログラムの登場を楽しみにしています。
ドキュメント †
参考になりそうな資料
なでしこについて †
脳内メーカーについて †
- ジェネレーターの作り方を探しています。
- [Javascript]腸内メーカーなるものをつくってみる(jQuery編)
- いいわけジェネレーターの作り方
- 昭和の写真ジェネレータの作り方
占いについて †
- 究極の血液型心理サイト(復刻サイト)
- ジンクスは「物語」から生まれ、占いは「一般論」から生まれる。
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