なぜ、そら豆スクリプトは、自然な日本語をめざさないのか

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日本語っぽいプログラミング言語「そら豆スクリプト」では、
自然な日本語をめざさずに、現実的で効果のあるプログラミング言語でありたいと考えている。

とりあえず、今のところは、インタラクティブなWebデモみたいなものが、
とても作りやすくなっている。

いっぽうで、

「どうせなら、自然な日本語でプログラミングできればいいのに」

そういう意見も、あるだろう。
たしかに、そういう技術があれば、便利そうに感じるかも知れない。

でも、実際は少しちがうんじゃないかと、わたしは考えている。
これには、3つの理由がある。

理由1:ほとんどのプログラミング言語は、自然言語ではない。

1つめの理由は、現在おおくの人が使っているプログラミング言語だって、
自然な英語になっていないからだ。
もちろん、英語っぽいところもあるけれど、
英単語といくつかの記号を、一定のルールで使っているのがフツウだ。
それに、計算式やWebページ記述(HTML, CSS)・文字検索(正規表現)など、
プログラミング言語とは別の記述記号も混在している。

だから、プログラミング言語は、自然な言葉になっていなくても、かまわないんだ。

理由2:自然な正しい日本語を定義するのはカンタンじゃない

2番目の理由は、自然な正しい日本語を定義するのはカンタンじゃないからだ。
たとえば、大阪弁でも東北弁でも、日本語としては正しいよね。
それに、ヨッパライのタワゴトでも、日本語としては、まあまあ意味が通じたりするだろ?
だとしたら、それもある意味「自然な日本語」だ。

「自然な日本語」とカンタンにいうけれど、
これは、とても文化的・政治的なテーマなんだ。

日本語プログラム言語で、そういった自然な日本語を対象にするのは、
ちょっと範囲が広すぎる。

理由3:日本語プログラミング言語への期待による思考停止

自然な日本語でプログラムを作ることができると聞いたとき、
あなたは、どんなものを想像しただろうか?
自分の思いつきをそのまま書いたりしゃべったりするだけで
コンピュータが思いどおりに動いてくれる
そんなイメージを持たなかっただろうか。

ここに、そら豆スクリプトが自然な日本語を目指さない理由がある。
自然な日本語ときくと、多くの人が
自分のアタマで考えて、その考えをきちんと整理することを、
きっと止めてしまう、って思うからだ。

思いついたことをそのまま日本語にするのは
誰でも、できるよね。

だけど、そういう思いつきの言葉は、
あやまりがなく、
論理的で
首尾一貫しているだろうか。

わたしは、そんなふうに言葉をしゃべったり
書いたり、一発ではできない。
ずっと考えてから書くし
なんども書き直しするし
誰かに間違いを教えてもらうことも多い。

プログラミングは、頭を使う行為なんだ。

じゃあ、なぜ日本語っぽいプログラミング言語を使う/作るの?

ではなぜ、日本語っぽいプログラミング言語を使ったり作ったりするのかというと
たとえ一部でも、見なれた言葉がまざっていたほうが、
プログラミングが圧倒的にラクチンになるからだ。

記号と略号だけで、ほぼ作れるプログラミング言語もあるけれど
覚えたり使いこなすのに、時間がかかる。

だから、見なれた言葉をまぜやすい日本語っぽいプログラミング言語を作ってみたんだ。

どのくらい、どんなふうに見なれた言葉をまぜられるようにするかは、バランスの問題だ。
自然な日本語を目指すのは、アカデミックな研究課題としてはいいけれど
今のところ、実用的なプログラミング言語を目指すときには、行きすぎだと思う。

もしかすると、将来コンピュータの側が、自然言語や論理記述を今以上に理解するようになって、
それが臨界点を超えたとき、
話しかけるだけでコンピュータがコンピュータを操作する日がくるかも知れないけれど、
私はそこまで待てない。

自分のアタマで考えて自分のアイデアをカタチにしよう

プログラミングとは、
コンピュータやネットワークをどのように動かすか、
きちんと考えて表現することだ、と私は思う
思いつきをならべるだけでは、プログラミングにならないんだ。

だから、そら豆スクリプトでは、
あえて自然な日本語によるプログラミングを目指していない。

アナタが、自分のアタマで考えて自分のアイデアをカタチにする、
それをラクにする道具を目指しているんだ。

「そら豆スクリプト」が、本当に役に立つ道具になっているか
それは、ぜひあなたに評価してほしい。


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Last-modified: 2012-12-02 (日) 23:54:44 (2804d)