新しいオモチャが手元にあると、いろんな遊びができて楽しいですね。

今回も、8000円台で手に入れた、Fireタブレット(Fire HD 8)をいじります。

Google Play経由で、あのLinuxを入れてみたいと思います。

といっても、Fireタブレット/Androidは、OS自体がLinuxカーネルなので、シェルとなるアプリを入れることになります。いくつか方法がありますが、「Termux」というターミナルアプリを導入します。

>> 前回:Fireタブレットに、Google Playを入れてみた(2019年2月)

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Termuxとは

Termuxは、ターミナル・エミュレータにLinuxのシステムツール・パッケージ管理ツールを組み合わせたものです。これをインストールすると、Linux風コマンドラインインターフェースを通じて、ファイル管理・エディタ・開発ツールなどを使うことができます。

特徴は、こんな感じ。

  • root化不要
  • シェルやテキストエディタが使える
  • コマンドツールは、組み込み向けのbusybox
  • パッケージ管理にaptが使える aptをラップしたpkgが使える
  • がんばれば、X Window Systemも動く

導入手順

以下から、Androidアプリをインストール

アプリを開くと、もうターミナルが起動します。
あとは、以下のコマンドを実行。

$ pkg update    # リポジトリ一覧を更新
$ pkg upgrade   # パッケージを更新

簡単ですよね。

Termuxの使い方

これで、もうLinuxのコマンドが使えます。エディタには、viが入っています。RubyやPythonも追加できます。

操作

ターミナルにコマンドを入力するだけで、思い通りに操作できます!

その他に、こんな操作があります。

  • 長押し:コンテキストメニュー
  • 左端をスワイプ:ナビゲーションメニュー

Androidのファイルにアクセス

TermuxからAndroidのファイルシステムにアクセスするには、次のコマンドを実行します。 このコマンドで、homeディレクトリに「storage」ディレクトリを作ります。

$ termux-setup-storage

パッケージを追加

Linuxのアプリは、パッケージという単位で提供されます。パッケージを追加するには、次のコマンドを実行します。これで、蒸気機関車が走ります!

$ pkg list-all
$ pkg install sl

aptも使えます。 なお、pkgは、自動的にapt listsをアップデートするので、「apt update」は不要だそうです。インストール直後は「apt update」してはいけません。また、root権限で実行すると、ファイルパーミッションやSELinuxコンテキストをめちゃくちゃにしてしまうそうです。 - 参照:Package Management – Termux WikiGoogle 翻訳

アドオン

Google Playでは、こんな追加アプリも提供されています。

  • Termux:API:AndroidのAPIにアクセス
  • Termux:Boot:デバイス起動時にスクリプトを実行 (有料)
  • Termux:Float:Termuxをウィンドウ表示 (有料)
  • Termux:Styling:色やフォントを変更 (有料)
  • Termux:Task:自動実行アプリTaskerで、Termuxアプリを実行 (有料)
  • Termux:Widget:Androidのホーム画面から、アプリを起動 (有料)

終了方法

Termuxを終了するには、以下のように操作します。

  1. 画面上部を下にスワイプ
  2. (Termuxのプルダウンをタップ)
  3. Exitをタップ

仮想キーボードで操作するには

Linuxのターミナル/シェルを操作する時、キーボードがないと不便ですよね。上下の矢印キーや、リダイレクト用の「>」なども不可欠です。ViやEmacsでは、ESCキーやCTRLキーも多様します。

でも、これらのキーは、Androidの標準キーボードで省略されていたり、画面を切り替えたりと、けっして入力しやすくありません。

そこで、おすすめなのが次のアプリです。

これなら、フルキーボード風のレイアウトでキー入力が可能になります。

というわけで、Fireタブレットに、Linuxのターミナルエミュレータをインストールしました。Linux使いの人には、そそる内容ですよね。Raspberry PIなどで、Linuxに入門しようとしてるビギナーにもオススメです。

出先から、リモートターミナルでアクセスしたり、暇な時間で、Linuxを勉強したり、便利に使えるでしょう。

>> Fireタブレットに、Linuxのウィンドウシステムを入れてみた(2019年3月)

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