これまでのRubyは、GPLv2と”Ruby’s”ライセンスのデュアルリリースされてきましたが、Ruby 1.9.3から、2条項BSDライセンス(広告条項が全くない)のRuby’sライセンスのデュアルリリースされました。すでに、1年以上前から開発中のソースコードには、変更が盛り込まれていましたが、正式リリースに伴って発表となりました。
- Ruby 1.9.3 p0 リリース
- 1.9系の最新版となるRuby 1.9.3 p0リリース – SourceForge.JP Magazine
- Rubyメーリングリストでの議論
- RubyのライセンスがBSDLとRuby’sのデュアルライセンスに変更へ | スラッシュドット・ジャパン
- RT hyoshioka: @ yukihiro_matz 実はなんでBSDライセンスにしなければいけないか理解できない。利益より害の方が大きいと思う。 – Togetter
- 漢(オトコ)のコンピュータ道: Ruby会議2010へ行ってきた。
- Matzにっき(2003-06-08):フリーソフトウェア診断
OSSのライセンス運用を考えるとき、この変更には2つのポイントがあります。
まず、メイン開発者で著作権者でもあるMatz氏が、OSSであるRubyのライセンス変更ができる、というのが第1のポイント。そして、本来は他の貢献者の許諾も必要なんだけど、Ruby’sライセンスのmatz条項[2-(a)]により、それはすでにMatz氏に一任されている、と解釈されている、というのが第2のポイント。
このライセンス変更は、組込向けRubyとかの開発動向を考慮してということ。あと、BSDライセンスから持ってきたコードが多数ある(正規表現ライブラリの鬼車とか)ので、そちらにフィードバックできるように。(つー話は、どこでよんだったんだかなぁ、RubyKaigiのスライドかなぁ)。