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DeNA、HTML5開発支援フレームワーク「Arctic.js」を オープンソースとして公開

ケータイ電話やスマートフォン向けソーシャルゲーム「モバゲー」などを提供するDeNAが、HTML5開発支援フレームワーク「Arctic.js」を オープンソースとして公開しました。ソースコードは、Githubで提供されています。

各種ニュース。あ、ファミ通とか、普段こういうのをニュースにしないメディアまで取り上げているね。

当初は、オープンースといいながら「”Mobageオープンプラットフォーム”以外において営利目的で使用および複製などを行う場合は、書面による使用許諾が必要」などとする独自ライセンスによる提供でした。しかし、世の中の反応に呼応して、すぐにMITライセンスに修正されました。これは、Github上のlicense.txtで確認できます。

あとは、オープンソースでないライセンス(OSD準拠でない)をオープンソースとして報道してしまったメディアが、記事を修正するのを期待したい(いらぬ誤解が広がるので)。記事が転載されたYahooニュースとかも。


人気のTwitter専用クライアント「Tween」、GPLからライセンス変更

人気のTwitter専用クライアント「Tween」(トゥイーン)が、2011年11月に公開されたバージョン1.2.0.0から、ライセンス変更されました。従来は、GPL3でしたが、このバージョンからクローズドライセンス(ただし無料配布)となりました。これに呼応して、オープンソース版の開発を継続するためOpenTween プロジェクトが始まっています。

この問題を取り上げたブログ記事にも、いくつか疑問が上がっていました。そこで、GPLを適用したソフトウェアについて、ありがちな疑問点を整理しました。この解説は、「Tween」のライセンスについてシロクロを付けるものではありません。詳細は、コメント欄を参照。

2012-04-02:GPLに関する疑問点をFAQへ集約しました。


ICOのGPL違反

2007年頃、PlayStation2のゲームで、こんな話がありました。このゲームでは「libarc」という GPL のライブラリを利用していたとか。いちおう、記録的な意味で、関連リンクを集めておきます。


GPL適用のソースコードを他言語に移植してBSDライセンスに変更できるか

Twitterに「#笑ってはいけないSIer」というのが流れていまして、そこから枝分かれてして「「そもそもOSSがサポート無いと使えない。GPLは禁止。OSSを使うのに研修を受ける必要がある。OSSのソースを読むのは禁止。#笑ってはいけないSIer」から派生したGPLについての談義 – Togetter」というのが出てきました。

そのなかのGPLなソースコードについて説明されていることが、すこーし違うんじゃないかなぁ、と思うところがあり、私なりに調べてみました。

#2011-11-19 AM8:30 「短いコード」と「結論」を追記
#2011-11-20 AM5:30 「運用」を追記。「結論」を修正
#2012-01-20 AM0:30 短いコードにいくつかの具体例を追記してみた
#2013-07-20 PM10:20「二次創作同人”小説”」に関する記述を追加
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惜しいオープンソースライセンス解説

このブログ、そんなにネタがないだろうと思っていたのに、結構いろいろあるもんです。wise9というブログに「wise9 › MITのキャンパスに来たのでGPLとBSDとMITライセンスについて簡単に説明してみた」という記事が掲載されたんですが、これが惜しい。

詳しくは、コメント欄あたりをみてやってください。

あ、「enchant.js」は、MITライセンス / GPL2 のデュアルライセンスなんですね(ただし、英文説明は「GPL3と」になっている)。MITライセンスに宣伝条項があると思っていたのかなぁ?で、コピーレフトか宣伝を残すか選べ、と言うことか。

宣伝条項付きBSDライセンス(4条項BSDライセンス)とGPLのデュアルライセンスというのは、面白いかもしれんね。商用ゲームに組み込んでコピーレフト化したくないなら名前が残ると。


GPL2とGPL3なソースコードからバイナリを作って配布できるか

現在作成中のオープンソースライセンス解説本(電子書籍)に関連して、こんな質問を受けました。私なりの解釈を書いておきます。どのあたりが論点になるか、参考になるかも知れません。ただし、ちゃんと判断するには、FSFあたりに問い合わせるのが確実だと思います。

質問:GPL2のコードとGPL3のコードを両方含むバイナリの配布について、これはどうやってもできないのかが知りたい。

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PHPによるWebフレームワークCodeigniterが、OSL3.0にライセンス変更か

PHPを用いて動的Webサイトを構築するオープンソースのWebフレームワークであるCodeigniterのラインセンス変更される模様。低い学習コストと圧倒的な速さで、PHPの4大フレームワークの1つに数えられることもある大変人気のあるフレームワークだそうです。

現状は、PHPライセンスと似た独自のCodeigniterラインセンスのもとで提供されています。この独自ライセンスの条項がGPLと非互換であるということで、マイナーなOSL3.0に変更されるというものです。


プログラミング言語Ruby、バージョン1.9.3 p0からライセンス変更

これまでのRubyは、GPLv2と”Ruby’s”ライセンスのデュアルリリースされてきましたが、Ruby 1.9.3から、2条項BSDライセンス(広告条項が全くない)のRuby’sライセンスのデュアルリリースされました。すでに、1年以上前から開発中のソースコードには、変更が盛り込まれていましたが、正式リリースに伴って発表となりました。

OSSのライセンス運用を考えるとき、この変更には2つのポイントがあります。

まず、メイン開発者で著作権者でもあるMatz氏が、OSSであるRubyのライセンス変更ができる、というのが第1のポイント。そして、本来は他の貢献者の許諾も必要なんだけど、Ruby’sライセンスのmatz条項[2-(a)]により、それはすでにMatz氏に一任されている、と解釈されている、というのが第2のポイント。

このライセンス変更は、組込向けRubyとかの開発動向を考慮してということ。あと、BSDライセンスから持ってきたコードが多数ある(正規表現ライブラリの鬼車とか)ので、そちらにフィードバックできるように。(つー話は、どこでよんだったんだかなぁ、RubyKaigiのスライドかなぁ)。