2008 年 9 月 21 日

新刊のご紹介:ソフトウェアライセンスの基礎知識

カテゴリー: book, opensource — catch @ 1:22 AM

9月末にソフトバンククリエイティブから、「ソフトウェアライセンスの基礎知識」という本を出します。単にオープンソースのことを解説するのではなく、オープンソースライセンスについて詳しく解説しています。今までも、オープンソースの概略を紹介する読み物的な本を2冊出して来ました。その中で、ライセンスについて解説した章は、コンパクトでありながら割と評価を頂いてきました。それを一冊の本として、重要なポイントまでしっかりと解説しています。

この企画をいただくまでは、オープンソースの普及を考えるとき、ライセンスのことはあまり強調しないほうが良いのかなぁ、と考えていました。しかし、ソフトバンククリエイティブの編集者である白川さんから、オープンソースのライセンスに特化した本を書きませんかという、まったく逆の提案を頂きまして。それは、ほかにないオリジナリティのあふれる本になりそうだ、ということで引き受けました。

著作権の解説からスタートして、オープンソースライセンスの仕組み、代表的なオープンソースライセンスの内容まで幅広く解説しています。さらに、オープンソースソフトウェアを作っている人(Matzさん、Mozilla Japan)、利用している企業(NTTデータ、NRI、楽天)に、その取り組みについてインタビューしています。お忙しい中、ご協力頂いた皆様に感謝します。なかなか活字にならない、つっこんだ話を伺うことができましたし、いずれも本気でオープンソースで取り組んでいることがあらためて確認できて感動しました。

本書では、オープンソースライセンスの理解をふまえて、そのビジネスモデルについても説明しています。これは、前著にあたる「オープンソースでビジネスが変わる」という本へのコメントを踏まえたものです。OSSを活用してビジネスしたいと考えている企業にも、役に立つんじゃないかと思います。

皆様のご意見ご感想なども承っております。このページにコメントしてください。今回は、内容が内容だけに、サポートページも用意しています。アップデート情報は、そちらに集約していきます。

本書が、読者の皆様のお役に立てば幸いです。

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21 件のコメント »

  1. [...] Placebo Effect » 新刊のご紹介:ソフトウェアライセンスの基礎知識 [...]

    ピンバック by Placebo Effect » 書籍プレゼント:ソフトウェアライセンスの基礎知識 — 2008 年 9 月 26 日 @ 10:49 AM

  2. [...] Placebo Effect » 新刊のご紹介:ソフトウェアライセンスの基礎知識 [...]

    ピンバック by Placebo Effect » 拙著をご紹介頂きました。 — 2008 年 10 月 12 日 @ 12:11 AM

  3. [...] 「kozawa のたまに気になること」において、拙著「ソフトウェアライセンスの基礎知識」についての紹介+コメントして頂きました。また、誤記などについて直接の指摘も頂いています。ありがとうございます。適宜、正誤表へ反映しております。この本を書く上で、工夫した点や悩んだ点についても、的確に指摘を頂いています。流石です。 [...]

    ピンバック by Placebo Effect » Re:ソフトウェアライセンスの基礎知識 in kozawa のたまに気になること — 2008 年 10 月 28 日 @ 9:56 AM

  4. [...] feel」さんにて、拙著「ソフトウェアライセンスの基礎知識」について紹介して頂きました。ありがとうございます。 [...]

    ピンバック by Placebo Effect » ソフトウェアライセンスの基礎知識 in and feel — 2008 年 10 月 28 日 @ 10:10 AM

  5. [...] 「marsのメモ」さんにて、拙著「ソフトウェアライセンスの基礎知識」について紹介して頂きました。ありがとうございます。 同じような内容の本ばかり並ぶ中で、貴重な本だと評価いただけるのは、非常にウレシイ。 [...]

    ピンバック by Placebo Effect » ソフトウェアライセンスの基礎知識 in marsのメモ — 2008 年 10 月 28 日 @ 10:15 AM

  6. [...] NEXTWISEにて実施していた、「ソフトウェアライセンスの基礎知識」の書籍プレゼントが完了しました。 [...]

    ピンバック by Placebo Effect » プレゼント発送しました for ソフトウェアライセンスの基礎知識 — 2008 年 10 月 28 日 @ 10:19 AM

  7. オープンソースライセンスについて非常に分かりやすくまとめられており、大変興味深く読まさせていただきました。

    ただ、一点、よく分からないことがありましたので、教えてください。

    P130において、「GPL/LGPLでは「元と同じ条件で利用可能」にすればいため、…。たとえば、追加モジュールを修正BSDライセンスで公開してもよい。」と書かれていますが、この「元と同じ条件で利用可能」はGPLの第2条の「あなたが同じ部分を『プログラム』を基にした著作物全体の一部として頒布するならば、全体としての頒布物は、この契約書が課す条件 に従わなければならない。」を指していますでしょうか。

    また、実際に追加モジュールを修正BSDライセンスで公開しているOSSはありますでしょうか。

    typoを一つ見つけました
    P3 Iniciative -> Initiative

    コメント by mizkaz — 2009 年 2 月 1 日 @ 1:51 PM

  8. mizkazさん >>

    拙著について、お褒めの言葉を頂きありがとうございます。
    また、TYPOのご指摘も御礼申し上げます。

    ご質問の件は、確認しておきます。
    少々お待ちください。

    コメント by catch — 2009 年 2 月 2 日 @ 11:37 AM

  9. mizkazさん >>

    質問への回答です。


    P130において、「GPL/LGPLでは「元と同じ条件で利用可能」にすればいため、…。たとえば、追加モジュールを修正BSDライセンスで公開してもよい。」と書かれていますが、この「元と同じ条件で利用可能」はGPLの第2条の「あなたが同じ部分を『プログラム』を基にした著作物全体の一部として頒布するならば、全体としての頒布物は、この契約書が課す条件 に従わなければならない。」を指していますでしょうか。

    P.130における「GPL/LGPLでは「元と同じ条件で利用可能」にすればいいため、…。たとえば、追加モジュールを修正BSDライセンスで公開してもよい。」という記述は、”モジュールを追加して配布する”場合について説明しています。
    GPL/LGPL適用時にモジュールの利用条件は、GPL v2 FAQの「GPLで保護されたモジュールに対してあるモジュールを追加する場合、私のモジュールにもライセンスとしてGPLを適用しなければなりませんか?」http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html#GPLModuleLicenseを参考に記述しています。

    コメント by catch — 2009 年 2 月 4 日 @ 1:23 AM

  10. ご回答有り難うございます。

    「追加モジュール」と「ライブラリとリンクするプログラム」の違いがよく分からなくなってきました。

    「ライブラリとリンクする」の最後、
    「GPL/LGPLでは、「モジュールを追加して配布する」と同じである。」というのは、すなわち、追加モジュールと同じくGPLと矛盾しないライセンスであればよいという意味でしょうか。

    そうなると、http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html#IfLibraryIsGPL の回答と矛盾しませんか。

    私の理解では、GPLの場合、リンクするのであればGPLで提供、独立的に作ったモジュール(GPLのモジュールとはリンクしない)を分けて頒布する場合はライセンスは全くの自由、分けずにGPLプログラムの全体の一部として頒布する場合はGPL互換のライセンスでなければならない、です。

    コメント by mizkaz — 2009 年 2 月 8 日 @ 11:56 PM

  11. >「追加モジュール」と「ライブラリとリンクするプログラム」の違いがよく分からなくなってきました。

    ああ。
    私が”追加モジュール”という言葉を、曖昧に使ってしまっているのかも。

    ちょっと整理してみます。

    コメント by catch — 2009 年 2 月 9 日 @ 1:38 AM

  12. 面白かったです。とても参考になります。
    組込みソフトウェアが専門なので、そのままでは使えないかもしれませんが、この知識をベースにさらに調べてみたいと思います。

    で、Typoっぽいところがありました。
    P.114「Artstic」→「Artistic」
    タイトル「Licence」→「License」

    タイトル以外は「License」で統一されているっぽいのですが、、

    コメント by mmm... — 2009 年 2 月 9 日 @ 5:43 PM

  13. mmmさん

    コメントありがとうございます。
    また、Typoのご指摘、感謝します。

    どちらも、痛いトコロでした。

    コメント by catch — 2009 年 2 月 12 日 @ 1:30 AM

  14. mizkazさん>>

    >「追加モジュール」と「ライブラリとリンクするプログラム」の違いがよく分からなくなってきました。

    私見ですが、特定モジュールへのリンクと、ライブラリへのリンクの違いを理解するカギは、”その役割に汎用性があるかないか”ではないでしょうか。リンクすること自体には違いはありません。ただ、特定モジュールへのリンクを避けたいなら、特定モジュールそのものを実装し直すという選択肢があります。それに対して汎用な機能を持つライブラリへのリンクを避けるために実装しなおすのは、いろいろ大変そうです。

    >「ライブラリとリンクする」の最後、
    「GPL/LGPLでは、「モジュールを追加して配布する」と同じである。」というのは、すなわち、追加モジュールと同じくGPLと矛盾しないライセンスであればよいという意味でしょうか。

    そういう意味で書いていますが、記述として踏み込み過ぎなので、改訂では削除したいと思います(改訂できるか不明ですが)。また、追加モジュールに関する記述も、参考リンクとしてGPL2FAQを追記します。どちらも正誤表に反映しました。

    さて、拙著の記述だけでなく、GPL2FAQの二つの項目に、すでに差異がありますね。ただ、矛盾はしていないように思いました。

    ◎GPLで保護されたモジュールに対してあるモジュールを追加する場合、私のモジュールにもライセンスとしてGPLを適用しなければなりませんか?
    GPLでは、結合されたプログラムの全体はGPLの下で公開されなければならないとしています。ですから、あなたのモジュールは**GPLの下での利用が可能**でなければなりません。
    http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html#GPLModuleLicense

    ◎ライブラリが(LGPLではなく)GPLの下で公開されている場合、そのライブラリを利用するプログラムにはGPLが適用されていなければならないのでしょうか?
    はい。なぜなら、実際に実行されるプログラムはライブラリを含んでいるからです。
    http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html#IfLibraryIsGPL

    前者では、”GPLの下での利用が可能でなければならない”としています。後者では、”ライブラリを利用するプログラム”は”GPLを適用しなければならない”としています。”ライブラリを利用するプログラム”というのは、”ライブラリとリンクするモジュール”だけでなく、”ライブラリとリンクしたモジュールを含むプログラム全体”も表しているように思います。

    前者の場合、GPLedなモジュールAがあって、それとリンクするモジュールBとすると
    - モジュールBを単体で配布 >> GPLの下での利用が可能にする
    - モジュールAとBを同梱したパッケージ全体 >> GPLを適用(なぜなら、モジュールAを含んでいるから)

    となります。

    後者の場合、GPLedなライブラリがあって、それとリンクするモジュールCとすると

    - GPLedなライブラリとモジュールCを含むプログラム全体 >> GPLを適用(なぜなら、ライブラリを含んでいるから)

    となると思います。

    では、このモジュールCを単体で配布する場合は、どうなるんでしょう?
    単なる追加モジュールと考えれば、”GPLで利用可能”にすれば良いと理解していますが、具体的な記述がないので、私の説明が踏み込みすぎだと思います。

    とはいえ、先にも書いたように、GPLが適用された汎用ライブラリを何かで置き換えるのは、いろいろ大変そうです。すでに代替品があれば別ですが、その場合は戦略的にLGPLを適用していそうです。

    関連:
    GPLの下で公開されていたプログラムがプラグインを使うとして、プラグインのライセンスにはどのような条件がありますか?
    http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html#GPLAndPlugins

    フリーではないプログラム向けのプラグインにGPLを適用することはできますか?
    http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html#GPLPluginsInNF

    独占的なモジュールを、私のGPLで保護されたライブラリと指定したインターフェースの下でのみリンクすることを許可するにはどうしたらよいでしょうか?
    http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html#LinkingOverControlledInterface

    あなたの次のライブラリにはライブラリGPLを適用するべきでない理由
    http://www.gnu.org/licenses/why-not-lgpl.ja.html

    コメント by catch — 2009 年 2 月 12 日 @ 2:44 AM

  15. 回答してくださっていたんですね。気付くのが遅れてしまいました。

    さて、「汎用性」の差というのは違うと思います。「汎用性」があるかないかは主観的な部分が多々あるので法的文書には不適切な気がします。

    やはり「追加」と「リンク」は別のことだと思います。

    「追加」の場合は「GPLの下での利用が可能」でなければならないので、GPLでなくてもGPLと矛盾しないライセンスであればよく、

    「リンク」の場合は、「GPLを適用」しなければならない、

    のだと思います。

    「追加」というのが具体的にどういうものかイメージしにくいのですが、たとえばプログラムを起動するためのシェルとかでしょうかね。

    コメント by mizkaz — 2009 年 2 月 28 日 @ 1:37 AM

  16. コメントありがとうございます。

    >「追加」というのが具体的にどういうものかイメージしにくいのですが、たとえばプログラムを起動するためのシェルとかでしょうかね。

    ここまでくると、私が説明に使っている言葉では、やらないほうがいいのかも知れません。GPL2では、「派生プログラム」にコピーレフトを適用するとしています。そして、どのような行為を派生プログラムと見なすかは、はなはだ曖昧です。その曖昧な部分を説明するため”追加”という言葉を使っていますが、間違っている可能性はあります。

    さて、GPL2では、派生プログラムと見なさない物の例として次のように説明しています。

    逆に、パイプやソケット、コマンドライン引数は通常二つの分離したプログラムの間で使われるコミュニケーションメカニズムです。ですからそれらがコミュニケーションのために使われるときには、モジュールは通常別々のプログラムです。しかしコミュニケーションのセマンティクスが親密であったり、複雑な内部データ構造を交換したりする場合は、それらも二つの部分がより大規模なプログラムに結合されていると考える基準となりうるでしょう。

    http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.ja.html#MereAggregation

    ご参考になれば幸いです。

    コメント by catch — 2009 年 2 月 28 日 @ 2:04 AM

  17. ああ。スミマセン。読み直したら大きな間違いをしていました。

    >GPL2では、「派生プログラム」にコピーレフトを適用するとしています。

    「派生プログラム」->「派生物」です。

    派生物とはなんぞ、というのは、経済産業省の報告書が詳しく解説しています。

    http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0004397/

    コメント by catch — 2009 年 3 月 4 日 @ 2:11 PM

  18. はじめまして。
    「ソフトウェアライセンスの基礎知識」を購入させていただきました。
    大変わかりやすく、ためになりました。

    質問させていただきたいのですが、Movable TypeやWord Pressといったブログを設置するソフトはテンプレートというものがあり、それは当然変更して使用するわけですが、これはソースの改変に該当するのでしょうか。そうなった場合は改変点を公開しなくてはならないことになりますよね。

    お手数ですがご教授いただけないでしょうか。
    よろしくお願いいたします。

    コメント by Yukihiro — 2010 年 4 月 12 日 @ 9:47 AM

  19. Yukihiroさん、コメントありがとうございます。

    > これはソースの改変に該当するのでしょうか。

    一般的に、ソースの改変に該当すると思います。

    > そうなった場合は改変点を公開しなくてはならないことになりますよね。

    改変版を公開する必要があるかどうか、テンプレートのライセンス次第だと思います。オープンソースでもいろいろなライセンスがありますから、改変版を公開しなくても良い場合もあります。

    まずは、テンプレートの利用条件を確認してはいかがでしょうか。

    コメント by catch — 2010 年 4 月 13 日 @ 4:17 PM

  20. catch様

    なるほど。
    僕のイメージですとソースコードが吐き出した生成物なので、ソースには該当しないとの解釈でした。
    テンプレートの利用条件などを改めて調べてみたいと思います。

    ご回答いただきありがとうございました。

    コメント by Yukihiro — 2010 年 4 月 15 日 @ 3:01 PM

  21. Yukihiroさん、何度もありがとうございます。

    テンプレートと呼んでいるのは、WordPressだったらTheme(テーマ)という奴ですよね。場合によってはスキンと呼ぶのでしょうか、ブログの見栄えを変える奴。

    これは、WordPressが吐き出す(自動的に生成する)のではなく、デザイナーさんがコーディングした成果物かと思っていました。であるならば、Wordpressのライセンスには影響を受けないと考えたのです。

    いかがでしょうか。

    コメント by catch — 2010 年 4 月 15 日 @ 10:19 PM

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