カテゴリー別アーカイブ: 著作権

paiza開発日誌に、こんな記事を書きました > ソフトウェア開発で、どこまでやったらパクリになるのか

Mona Lisa suck

ご縁がありまして、コーディングスキルの評価サービスなどを展開しているpaizaさんの「paiza開発日誌」に、こんな記事を書かせて頂きました。

ちょっとタイトルが扇情的ですが、わりと中身はフラットに書いてあります。オープンソースコミュニティでの開発の例も、少し触れています。

ソフトウェア開発におけるパクリ問題の基本的なポイントを整理していますので、何がパクリで、何がパクリでないのか、どんなふうにしたらパクリ/パクられないのか、といったあたりを考える参考にして頂ければと思います。


引用のルール

When all is lost

※2015-02-22:文化庁のWebページの利用ルールを再確認して、引用のルールとして本ページに転載して大幅に書き直し。

引用のルールについて解説する記事が増えてきました。

論文とか特定のコンテンツだけでなく、あらゆるコンテンツに引用のルールが適用されます。

なので、コンテンツを作る人は、きっちり押えておく必要があるでしょう。

ここでは、文化庁のWebサイトにある「文化庁 | 著作権 | 著作権制度に関する情報 | 著作権制度の解説資料 | 著作権制度の概要 | 著作物が自由に使える場合」から、(注5)引用における注意事項をコピーしておきます(これは、自由利用マークのコピーOKが付いているので、営利目的でなければコピーできまます)。

(注5)引用における注意事項
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意しなければなりません。
(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)
(参照:最判昭和55年3月28日 「パロディー事件」)

これが引用のルール。

他の人の著作物を許可なく引用として利用するには、上記のルールに従う必要があります。週刊誌などの記事を丸パクリして転載するのは引用ではない。

文化庁にも、いくつか解説があります。

ほかにも、たくさん解説があります。

あ、英語だと“quotation”というんですね。だから、引用はクオーテーションマークで囲むんですな。


2014年パブリックドメインの日

著作権の保護期間は作者の死後50年(日本の場合)なのですが、
通常、各国で保護期間が切れる日が1月1日になっているそうです。

で、これが「パブリックドメインの日」(Public Domain Day)と呼んでアピールされていました。

とくに、ガジェット通信が積極的に取り上げていますね。

ちょっと面白いので、関連リンクをまとめておきます。

有名どころでは、小津安二郎とか力道山がいるそうです。


CRIC第9回著作権・著作隣接権論文募集で、「OSSライセンスとは-著作権法を権原とした解釈」が入選

Four Prize Winners in Annual Beauty Show - Washington, D.C.

公益社団法人著作権情報センター(CRIC)というのがありまして、”次世代を担う著作権法制の研究者・実務者の研究を奨励し、著作権法制の適切な発展を期することを目的として”、2年ごとに著作権・著作隣接権論文を募集しています。その第9回の選考結果が発表されて、「OSSライセンスとは-著作権法を権原とした解釈」という論文が佳作入選しました。

書いたのは、NEC ソフトウェア技術統括本部 OSS推進センターの姉崎 章博さん。 @ITで「企業技術者のためのOSSライセンス入門」を掲載するほか、オープンソースカンファレンスなどで、OSSライセンスの解説セミナーを多数行うなど、OSSライセンスの理解と普及のために活躍してきた方です。

その論文要旨が、下記に公開されています。

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ハッピーバースデートゥーユーの著作権

Birthday Cake

以前に紹介したと思っていたけど、見つからないので書いておきましょう。

世界で一番歌われる歌としてギネスブックにも載っている、ご存知「ハッピーバースデートゥーユー」 (Happy Birthday to You)は、アメリカ人のヒル姉妹(姉 Mildred J. Hill と妹 Patty Smith Hill)が1893年に作詞・作曲した「Good Morning to All」の替え歌なんだそうです。

日本では、英語詞は1999年(平成11年)5月22日で、メロディは2007年(平成19年)5月22日で著作権が切れています(丘灯至夫による日本語歌詞は、2059年まで存続)。そして、なんとアメリカでは著作権保護期間の延長により、2030年まで著作権が存続するんだそうです。

現在では、ワーナーブラザーズがアメリカでの著作権を持っており、毎年およそ200万ドル (約1億9000万円) の使用料が支払われているんだとか(アメリカで裁判の判決が出た)。

日本での著作権は切れていますし、家庭内などでの個人的な利用は、もちろん制限されていないと思います。

PS.


パズルの著作権、詰め将棋の著作権

プログラムのソースコードは著作権を持っていますが、アイデアは著作権を備えていないと言われています。これに関連して、「GPL適用のソースコードを他言語に移植してBSDライセンスに変更できるか」という記事を、このブログで以前に書きました。

類似の課題として、パズルの著作権、詰め将棋の著作権という話題があるそうです。詰め将棋については、著作権について争った事例はないのですが、パズルの複製について判例があり(民事46部設楽裁判長:PDF)、そのなかでパズルの著作物性が争点になったのです。結論としては、パズルの個々のルールはアイデアなので著作権はない、ただし個別の問題は「全体として作者の個性が表われた創作的な表現であると認められる」としています。

詰将棋の著作権 – Footprints」に詳しい解説があります。ここでは、詰め将棋についても、個々の問題には著作権があるだろうとしています。興味のある方は、ぜひ読んでみてください。

ソフトウェアのソースコードについても、アルゴリズム自体はアイデアなので著作物性がないが、その実装については著作権があります。なぜなら、無限にある選択肢の中から選び出されたものだから。その実装自体の複製は、著作権者の許諾が必要なのでしょう。そして、異なるプログラミング言語への移植は、アルゴリズムの移植なのか、実装の移植なのかが争点になるかも知れません。これは、プログラミング言語の表現力の違い、ソフトウェアのアーキテクチャの違いで、変わってくるかもしれませんね。


PFI社内セミナー資料、「著作権、権利って難しい 技術者もこれだけは知っておきたい知識」を公開

株式会社プリファードインフラストラクチャー(PFI)さんが、技術者向けの社内著作権セミナーのスライド「著作権、権利って難しい 技術者もこれだけは知っておきたい知識」をSlideShareで公開していますね。

著作権の基本的なところ(ソフトウエアライセンスとオープンソースの基礎となるところ)を詳しく解説しています。私の公開している資料なんかより、著作権のところとしては詳しくていいかも。


ストールマン講演、「コンピュータネットワーク時代における著作権とコミュニティ」

ZDnetに、リチャード・ストールマンがドイツ・ベルリンにあるブランデンブルグ科学アカデミーのデジタルイニシアティブ「TELOTA」10周年で講演した内容がレポートされています。


本物のファンは自炊しない ~ 東野圭吾氏、弘兼憲史氏など著名作家・漫画家が、スキャン代行業者を提訴

このブログでは、ライセンスと電子流通の話に注目しています。なぜなら、自由なコンテンツ利用は、複製・流通のコストがほとんどゼロになっていることが前提になっているからです。

一方、自分が所有する本をスキャンして電子化する「自炊」は、ちょっと毛色が違う話題です。流通というよりも私的な複製の手法的な問題だからです。

さて、東野圭吾氏、弘兼憲史氏など著名作家・マンガ家が、スキャン代行業者を提訴したそうです。ネット上のニュースしか読んでいないのですが、いちおうリンクをまとめておくと。

まず、こういう話があって。

それから、こうなりました。

これについての反応。

感想:

以前ライターだったころの個人的な体験では、裁断される分の書籍の印税ももらっていました。なぜなら、印税は販売数ではなく印刷数に応じて支払われたから。だから、裁断されても作者は、金がもらえるはずです。ま、今回の原告の皆さんは、チョー人気作家ですから格が違いますが。また最近は、印刷数がライターに報告されて、出庫されるた分だけ印税が支払われる、という出版社もあるのですが。

自炊による作家の金銭的な被害は、あると思います。それは、以前に紙の書籍を買った人が、電子書籍という別バージョンを再購入してくれないこと。つまり、今回の提訴は、おれの商売を邪魔するなってことだよな。

本物のファンは、両方買うでしょ。音楽なら、アナログレコードを買って、CDを買う。映像なら、ビデオを買って、DVDを買って、コレクターボックスを買って、Blue-rayを買う。各パッケージを視聴用と展示用と保存用に3つ買う。中身のストーリや文章だけを買うんじゃないよ。ただ、今までは書籍は、そういうコレクターズアイテム的な要素は少なかったけどね。それに、今後は、視聴用と展示用と保存用と電子化用に4つ買うようになるのかもしれない。

著作権者は、出版社に対して出版契約を設定します。書籍の購入者は、著作権者から利用許諾を受けていません。だから、書籍の購入者は、私的利用目的以外で複製できません。

今回の提訴は、すべてのスキャン代行業者を訴えていません。だから、サービスメニューの組み方で、サービスが生き残る余地はあるんじゃないかな。だって、ニーズはあるから。私的利用の許諾プロセスや裁断本の処理方法を厳密化するとか、業界団体で相互チェックするとか。

私には、紙で手元に残しておきたい本があります。私は本物のファンとは言えないでしょう。電子化したい本もたくさんあります。今のところやってないけれど、そろそろ自炊したい。

PS.
質問状がでた段階で、ただのにっきに書かれていた内容が的確かと。


TPPで、日本の知財は代わるのか

農業保護など話題になっていますが、こちらも関係あるんですね。感心した。

TPPで日本の著作権は米国化するのか~保護期間延長、非親告罪化、法定損害賠償 -INTERNET Watch

TPPの実状については、これもスゴイと思いました。

「とくダネ!」で京大准教授が放送事故寸前のブチ切れ(トピックニュース) – livedoor ニュース

うーむ。我ながら子供の感想みたいだ。